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ウィッグ

中国のウィッグ市場は急成長を遂げており、越境ECの優遇措置対象となるなど、国家単位で注目されている市場です。そのため日本企業が進出することへのメリットもありますが、課題もあるため両方について解説します。

ウィッグ業界の中国市場(2022年)

2022年のデータは見つかりませんでしたが、ウィッグ業界の中国市場は急成長を遂げています。2022年ではなく2021年の情報となりますが、中国では若者を中心としてウィッグへの需要が高まっており、中国での市場は6年連続で20%以上の成長率(※)となったとのことです。2021年時点では、2023年には144億3千万元の市場規模(※)に達するのではないかと予測されていました。

特に人毛を使ったウィッグへの人気は高く、工場によっては半年先まで予約が埋まっている(※)状態のところもあるとのことです。中国でウィッグの需要が高まっていることは確かだと判断できます。

ウィッグ業界の中国進出のメリット

日本のウィッグ業界が中国に進出するメリットは2つあげられます。1つ目は中国でのウィッグ市場が拡大しており、進出によって利益拡大が望めることです。そしてもう1つは、中国では2022年2月から、ウィッグが越境ECの優遇措置の対象となった※ことです。

越境ECの優遇措置が受けられるのは人毛・合成繊維製のウィッグです。越境ECの優遇措置が改定されたのは、消費者需要の変化に応じることが目的だとされています。この事実から考えても、中国でのウィッグの需要が大きいことがわかります。

越境ECの優遇措置対象となれば、中国への進出だけでなく、日本にいながらECサイトを活用した中国での販売も視野に入れられるはずです。販売先として中国に焦点をあてれば、日本のウィッグ業界にはさまざまな販路拡大の手法があることがわかります。

ウィッグ業界の中国進出の課題

日本のウィッグ業界が中国に進出することにはメリットもありますが、同時に課題があることも忘れてはなりません。中国製ウィッグは越境ECサイトで高いシェアを誇っているということと、中国で人気のある人毛ウィッグや人工繊維のウィッグには、人権・環境的な問題があることです。

まずアリババ系越境ECサイトでは、ウィッグの世界市場規模のうち約80%(※)を中国製ウィッグが占めているというデータがあります。世界的にウィッグでの強みを持つ中国に対して日本企業が進出することには、大きなリスクがともないます。

そして人権・環境的な問題もあります。人毛ウィッグは貧しい人々が売った人毛をウィッグにして、先進国が高値で取引しているのが基本です。人工毛を使ったウィッグには人権的問題はありませんが、制作・廃棄において環境への負担が大きいとの指摘もあります。日本企業が中国に進出して、中国で人気があるタイプのウィッグを販売すると地球環境問題に拍車をかけかねくなると考えられます。

ウィッグ業界の中国進出【成功事例】

日本のウィッグ業界で中国に進出して成功をおさめた企業としては、「アートネイチャー」が代表的です。アートネイチャーは海外進出に積極的で、2011年に上海に女性用ウィッグ専門店をオープンさせました。そして2021年には中国国内に8つの店舗を展開しており、アリババグループ運営の越境ECサイトにも出店しています。

今後は男性向けのウィッグ専門店を展開する予定であり、2023年の売上高は140億元以上になるとの見込みです。日本のウィッグ業界の中でも、ヘアスタイルの豊かさにおいて成功をおさめた中国進出事例となります。

編集チームまとめ

中国では若者を中心に、ファッションアイテムとしてウィッグへの需要が高まっています。そのため日本のウィッグ業界が中国に進出して成功をおさめられる確率も高いと考えられますが、中国企業の強さや人権・環境的問題などの課題があることも事実です。

日本のウィッグ業界が中国に進出するなら、あらかじめ中国進出支援からのサポートを受け、戦略を練った上での進出が望まれます。中国の市場を知り、準備を整えた上で進出すれば成功しやすくなるはずです。

中国にも力強い拠点を置く
中国進出支援コンサル3選

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支援コンサルは
今この進出市場をサポート

中国進出支援に特化しているコンサルタントファームは検索結果で調査できた限りでは全部で46社。
46社の数ある中国進出コンサルファームの内、日本国内に相談窓口を置き、なおかつ中国現地にも拠点を持っている、
いわば‟中国の今を知る“心強いパートナー候補となりうる会社は11社でした。
さらに、11社をカテゴライズしていくと、2022年9月現在では3つの進出市場の支援がにぎわっているようです。
まずは、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

越境ECでの事業拡大支援
ソーシャルコマースでの展開

ソーシャルコマースでの展開

中国版Tiktokなどにおいて、ブランド公式アカウントや動画コンテンツ内での公式ECショップ出店、独自の動画コンテンツ発信で知名度を高めるとともに、「ライブコマース」による販売拡大 (8000億円上振れ市場)

こんな企業におすすめ

新しい販売チャネルで中国での
製品知名度を上げ、戦略的に中国での販路拡大をしたい中堅企業

ソーシャルコマース支援を
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「ポリスター」を見る

ポリスターのHPで
支援内容を見る

越境ECでの事業拡大支援
ECモールへの出店

ECモールへの出店

中国国内ECプラットフォームにおいて高いシェア率を誇るタオバオや、97.4兆円以上の市場を持つTmallなど、大手ECモールへの出店をサポートし、販売拡大を実現してくれます。

こんな企業におすすめ

市場で埋もれない独自性のある
製品
を取り扱う、広範戦・遠隔戦で中国の市場を席捲したい企業

ECモールへの出店支援を
得意領域とする
「パル」を見る

パルのHPで
支援内容を見る

現地での事業拡大支援
現地での出店・事業拡大

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現地での出店・事業拡大

飲食店や物販店に限らず、IT・金融商品やサロンなど、自社サービスを現地で提供するために法人を立ち上げたり、実店舗を出店したりして事業展開を行う企業をサポートしてくれます。

こんな企業におすすめ

物販以外のサービス拡大を現地で腰を据えて、中国現地密着型で
着実に事業拡大したい大手企業

現地での出店支援を
得意領域とする
「トータルソリューション」を見る

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HPで
支援内容を見る

【上記のカテゴリーでそれぞれ選定した会社とその基準】
2022年6月22日時点、「中国進出支援」でGoogle検索して表示されたコンサルティングファーム全て(46社)を調査。その中で日本にも中国にも拠点を持ち、日本人・中国人コンサルが在籍する中国進出支援に対応しているコンサルを選定(11社)。その中から中国進出支援範囲が広いコンサルファームを各カテゴリーに振り分けました。
・ポリスター:支援項目37つ
・パル:支援項目21つ
・トータルソリューション:支援項目21つ