花き
中国の花き市場は、新型コロナウイルス感染拡大を機に、生活の質を高めたいと考える人々からの需要が高まり、拡大傾向にあります。日本の花き業界で中国に進出したいと思っている企業にはチャンスがあると考えられますが、同時に克服するべき課題もあるため、花き業界の中国進出について解説します。
花き業界の中国市場（2022年）
中国における花き業界は拡大していると報告されています。2022年の日本から中国への花きの輸出額は、2020年に比べて約2倍（※1）となりました。これまでは切り花を中心とした輸出でしたが、最近では葉ものや枝ものの需要が高まっている（※1）ことが理由のひとつかもしれません。
また日本産よりも安価なタイ・オランダの方から多く輸入している（※1）との情報もあり、中国の花き市場は日本からの輸出データ以上に盛り上がりを見せていると考えられます。中国では生花アレンジメントやフラワーギフト関連のECブランド数も増えてきている（※2）とのことです。
花き業界の中国進出のメリット
日本の花き業界が中国に進出するメリットは、中国の方は近年、日常的に家の中に花を飾っていることから花きへの需要があることです。中国では新型コロナウイルスによるロックダウンを機に、生活の質を高めるために花きへの需要が高まりました。
また日本の花き業界において中国進出は、ガラパゴス化を払拭するための手段ともなります。花き業界が中国へと進出することは、業界に利益をもたらすだけでなく、業界の活性化にもつながるはずです。
花き業界の中国進出の課題
花き業界が中国に進出する際の課題として、中国の花き市場が未成熟で、輸送手段が確立されていないことがあげられます。中国で生花をネット購入したところ、届いたときには枯れていた、写真よりボリュームがなかったなどの問題が起きることも少なくありません。
中国の花き業界に日本企業が参入したとして、品質管理が不十分であれば、実際の花きの品質をわかってもらえないこともあると考えられます。
花き業界の中国進出【成功事例】
日本の花き業界で中国に進出して成功した企業として、株式会社はこねフローリストの例をご紹介します。同社では1997年から中国での委託生産・輸入業務を始めました。当時は1～2社のみの取引だったとのことですが、後に10社以上へと拡大され、吉林省・広東省などには提携工場も設置したとのことです。
今後もブライダル関連・フラワーコンポート関連を中心として、中国向けの商品企画を行っていく予定を立てています。
編集チームまとめ
中国の花き市場は新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンを機に、生活の質を高めようとする中国の人々によって需要が高まりました。日本の企業にとっても進出のメリットはありますが、同時に品質管理体制が課題となります。
そのため日本の花き業界が中国に進出して成功するには、中国国内について詳しく知る必要があります。中国進出支援のサポートなどを得て、中国の品質管理体制・輸送体制について知ってから中国への進出をはかってください。
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