これから中国進出する方へ 事業コンサルの選び方GUIDE|コンサテJC » <業界別>中国進出の現状・課題・注意点 » 農業

農業

中国では農業がさかんだと思われがちですが、実際には人口の多さによる土地の狭さから、自国内の消費にとどまっているのが現状です。今回の記事では日本の農業業界が中国に進出する際のメリットや課題について解説します。

農業業界の中国市場(2022年)

中国の農業業界では安定した作付面積と生産を誇った2021年から、2022年にかけて安定した生産が期待できると報告されています※1。消費量は安定しており、今後も近隣国である日本や韓国への輸出量が増加していくはずです。

また中国の農業では有機栽培の割合が増えてきており、2022年6月時点での報告では、世界的に見ても穀物・温帯果実・熱帯果実・油料作物において、非常に大きな栽培面積を占めています※2。豆類・野菜類・綿の有機栽培でも世界第3位にランクインしており※2、中国への進出を考えている農業を主とする企業では、有機栽培をメインに押し出すのも有効だと考えられます。

農業業界の中国進出のメリット

日本の農業業界で中国に進出するメリットは、中国で「日本の農業品は安心・安全・おいしい」という意識があることと、中国の農業で学べる点が多いことです。

中国では2008年に粉ミルクの汚染事件が起こり、食品の安全性への関心が高まっています※。自国産の食品が安全であると考えている中国の方は多くなく、反対に日本産の食品が安全であると考えている方の割合は多い傾向です。豊かな層を始めとして日本の農業製品へのニーズは高く、日本の農業業界が中国進出をする価値は十分にあると考えられます。

さらに中国では人口の多さから土地が少なく、十分な農業製品を生産できる状況にありません。中国の農業業界では産業化が進められており、現状では日本の農業業界の課題とほとんど変わりがないため、中国の農業業界から学べる点も多いはずです。以上のように日本の農業業界が中国に進出することには、売上への期待と日本の農業への学びが得られることがメリットとしてあげられます。

農業業界の中国進出の課題

農業業界が中国に進出することにはメリットがありますが、課題となるポイントもあります。課題とは主に、「三農問題」と呼ばれる問題があり、日本の農業業界の現状と同じ状況に置かれていることです。

三農問題とは中国の農業業界が抱える課題のことであり、経済の発展により都市部への人口流出が増えた結果、小規模な農地での農業の生産性が低下し、農村の疲弊と農家の所得低下が顕著になってきたことを指します。中国における産農課題は、日本においても起こっていることではないでしょうか。つまり日本の農業業界が中国に進出したとしても、日本と同じ課題に悩まされるかもしれないという課題があります。

農業業界の中国進出【成功事例】

日本の農業業界で中国に進出して、成功をおさめた事例もあります。たとえばアサヒビール株式会社が中国に進出した事例が代表的です。アサヒビール株式会社は中国山東省での実績を認められて、共産党委員会書紀との会談で高品質・安全な商品を求める中国ユーザー向けに、安全性の高い農産物を生産する事業を実施することを提案されました。

そして実際に野菜やイチゴなどを減農薬栽培で生産したところ、中国にて付加価値性の高い農産物を販売できるようになったとのことです。

編集チームまとめ

中国の農業市場は三農問題によって苦しいのが現状ですが、中国では日本の農産品は安全であるとの意識が強いことから、日本の農業業界が中国に進出するメリットは十分にあると考えられます。

もし中国に進出したなら、中国の農業から学べることも多く、日本での農業にも学びを反映させられるはずです。中国進出支援を活用し、農業業界からの中国進出を検討してみてはいかがでしょうか。

中国にも力強い拠点を置く
中国進出支援コンサル3選

中国にも拠点を置く
支援コンサルは
今この進出市場をサポート

中国進出支援に特化しているコンサルタントファームは検索結果で調査できた限りでは全部で46社。
46社の数ある中国進出コンサルファームの内、日本国内に相談窓口を置き、なおかつ中国現地にも拠点を持っている、
いわば‟中国の今を知る“心強いパートナー候補となりうる会社は11社でした。
さらに、11社をカテゴライズしていくと、2022年9月現在では3つの進出市場の支援がにぎわっているようです。
まずは、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

越境ECでの事業拡大支援
ソーシャルコマースでの展開

ソーシャルコマースでの展開

中国版Tiktokなどにおいて、ブランド公式アカウントや動画コンテンツ内での公式ECショップ出店、独自の動画コンテンツ発信で知名度を高めるとともに、「ライブコマース」による販売拡大 (8000億円上振れ市場)

こんな企業におすすめ

新しい販売チャネルで中国での
製品知名度を上げ、戦略的に中国での販路拡大をしたい中堅企業

ソーシャルコマース支援を
得意領域とする
「ポリスター」を見る

ポリスターのHPで
支援内容を見る

越境ECでの事業拡大支援
ECモールへの出店

ECモールへの出店

中国国内ECプラットフォームにおいて高いシェア率を誇るタオバオや、97.4兆円以上の市場を持つTmallなど、大手ECモールへの出店をサポートし、販売拡大を実現してくれます。

こんな企業におすすめ

市場で埋もれない独自性のある
製品
を取り扱う、広範戦・遠隔戦で中国の市場を席捲したい企業

ECモールへの出店支援を
得意領域とする
「パル」を見る

パルのHPで
支援内容を見る

現地での事業拡大支援
現地での出店・事業拡大

F
現地での出店・事業拡大

飲食店や物販店に限らず、IT・金融商品やサロンなど、自社サービスを現地で提供するために法人を立ち上げたり、実店舗を出店したりして事業展開を行う企業をサポートしてくれます。

こんな企業におすすめ

物販以外のサービス拡大を現地で腰を据えて、中国現地密着型で
着実に事業拡大したい大手企業

現地での出店支援を
得意領域とする
「トータルソリューション」を見る

トータルソリューションの
HPで
支援内容を見る

【上記のカテゴリーでそれぞれ選定した会社とその基準】
2022年6月22日時点、「中国進出支援」でGoogle検索して表示されたコンサルティングファーム全て(46社)を調査。その中で日本にも中国にも拠点を持ち、日本人・中国人コンサルが在籍する中国進出支援に対応しているコンサルを選定(11社)。その中から中国進出支援範囲が広いコンサルファームを各カテゴリーに振り分けました。
・ポリスター:支援項目37つ
・パル:支援項目21つ
・トータルソリューション:支援項目21つ