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中国進出のリスク

ここではチャイナリスクの概要と、中国進出の失敗例と解決方法、チャイナリスク回避の方法などをご紹介します。

チャイナリスクを分類してみると大きく3つ

貿易制度に関するリスク

米中間の貿易対立の激化を背景に実施された関税規制、輸出入規制、原産地規制の強化によって、関税額は上昇し、通関手続きは複雑化。サプライヤーの変更等によるサプライチェーンの組み換えなど、国際貿易に必要な取引費用(トランザクション・コスト)が増加しました。今後も政治的な対立をきっかけに、さらなる手続きの複雑化、重要な部品・原料の供給停止、輸出管理の強化などが行われる可能性が少なくありません。

知的財産権に関するリスク

中国は世界でも類を見ない知的財産権の「訴訟大国」であり、映像、出版、音楽、ゲームなど、広いコンテンツ分野に非正規の海賊版が氾濫しています。中国進出を図る日本企業にとっても大きな課題です。知財保護が充分に行われない・技術が流出するリスクなどを想定して、しっかり備えなくてはなりません。

営業・販売に関するリスク

営業・販売面で見れば、競合の台頭が挙げられます。以前は中国製品=質が悪い、日本製品=質が良いという大きな差がありましたが、近年の中国製品は日本メーカーと遜色なく、価格も比較的安価とあって、売れ行き好調です。このため、安易な製品販売を行うのではなく、しっかりと市場調査を行って、求められるものを製造販売することが大切です。また、中国での売掛金回収は日本に比べてかなりの労力が必要です。手続きはもちろん、必要資料が所轄税務局や担当税務官の解釈によって異なる可能性があるため、あらかじめプロに相談しておくのが良いでしょう。

失敗事例と解決方法

①「中国で販売しているけど、販売先も売上金額も分からない…」

中国進出に前向きな日本メーカーの中には、「卸業者や貿易会社が中国にも輸出できるというからとりあえず任せてみよう」という企業が少なくありません。しかし、どこで販売されているかも、販売数も、売上金額すら分からない。にもかかわらず、何となく自社商品の出荷数が増えたり、売上金額が増えたりしているので、とりあえずこれで良いかな、と考えているようです。言うまでもなく、中国での販売先や販売数、売上金額などを把握することは非常に大切です。販売先によっては、大事な自社商品が予想外の扱い方をされる可能性もあるからです。

この原因は、中国市場に対する情報不足にあります。解決方法は、中国市場に詳しい人や会社に相談すること。そして、市場調査によって自社商品の類似商品や、同カテゴリーの中国での市場規模や売上数、商品名の商標確認などを確認することが大切です。

②中国の所得レベルに合わせて失敗

大手アパレル製造・小売チェーン店は、2002年に中国進出をしましたが失敗。中国の所得レベルに合わせ低価格品を主力にしたところ、商品のクオリティが下がり、「安かろう悪かろう」状態になってしまいました。「現地の人のライフスタイルに合わせて商品を提供する」ことを戦略としていましたが、中国の人たちが、「日本で売られているものと同等の商品を欲しがっている」ことを学び、方針を転換させました。

中国進出を成功させるためには、中国の事情に詳しい専門家を頼るのがおすすめです。こちらのページでは、中国進出を支援してくれるコンサルティング会社をご紹介しているので、ぜひチェックしてみて下さい。

中国の代理店との付き合い方

中国進出する際に、中国の代理店に依頼して、販路開拓や商品の宣伝、商品管理などを行ってもらう場合もあるでしょう。しかし、付き合う代理店の選択や、付き合い方を間違えると自社のブランドに傷がついたり、大きなトラブルに巻き込まれる可能性があるので注意が必要です。代理店と上手に付き合うポイントは、相手の考え方や思考を知り、良い関係性を結ぶことです。販路開拓や宣伝などを丸投げするのではなく、契約前に入念な打合せを行い、販売展開の方策を具体的に決めて、契約を交わしましょう。
ただし、やりとりをする際には、日本と中国の文化や商習慣の違いに詳しいプロを交えることも忘れずに。言葉の翻訳だけでなく、中国進出をサポートしてくれる真のビジネスパートナーを見つけることが大切です。

中国人の本音は?

「政治的・歴史的な問題から、ネガティブなイメージを持たれているのでは?」と思う日本人も多いかもしれませんが、実は中国人は日本が大好きです。日本製品には「安全・安心・高品質」なイメージがある上、デザインや信頼性が高く評価されています。多くの中国人は日本へ旅行したいし、日本で人気のあるアニメは同時進行で中国でも人気があるようです。
だからといって「日本製品が人気なら、自社商品も売れるだろう」と安易に中国進出するのはNG。中国市場には日本だけでなく多くの国のメーカーが参入している上、中国ブランドの品質も格段に向上しています。 中国市場は、世界でも群を抜いてシビアな市場でもあるため、進出の際には、中国市場の経済状況や商習慣、販売展開の仕方などに詳しい関係者と共に準備を行うことが大切です。

編集チームまとめ

中国進出にはさまざまなリスクが伴います。このため、中には中国進出にネガティブな印象を持っている日本企業も少なくありません。一方で、約14億人もの人口があり、今後も成長が見込める中国市場はやはり魅力的ですね。リスクを抑えて中国進出を成功させる秘訣は、専門家に相談することです。代理店に丸投げするのではなく、自社で方向性を見極め、専門家とタッグを組んで戦略を実行することで、中国での事業拡大を実現することができるでしょう。

中国にも拠点を置く
支援コンサルは
今この進出市場をサポート

中国進出支援に特化しているコンサルタントファームは検索結果で調査できた限りでは全部で46社。
46社の数ある中国進出コンサルファームの内、日本国内に相談窓口を置き、なおかつ中国現地にも拠点を持っている、
いわば‟中国の今を知る“心強いパートナー候補となりうる会社は11社でした。
さらに、11社をカテゴライズしていくと、2022年9月現在では3つの進出市場の支援がにぎわっているようです。
まずは、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

越境ECでの事業拡大支援
ソーシャルコマースでの展開

ソーシャルコマースでの展開

中国版Tiktokなどにおいて、ブランド公式アカウントや動画コンテンツ内での公式ECショップ出店、独自の動画コンテンツ発信で知名度を高めるとともに、「ライブコマース」による販売拡大 (8000億円上振れ市場)

こんな企業におすすめ

新しい販売チャネルで中国での
製品知名度を上げ、戦略的に中国での販路拡大をしたい中堅企業

ソーシャルコマース支援を
得意領域とする
「ポリスター」を見る

ポリスターのHPで
支援内容を見る

越境ECでの事業拡大支援
ECモールへの出店

ECモールへの出店

中国国内ECプラットフォームにおいて高いシェア率を誇るタオバオや、97.4兆円以上の市場を持つTmallなど、大手ECモールへの出店をサポートし、販売拡大を実現してくれます。

こんな企業におすすめ

市場で埋もれない独自性のある
製品
を取り扱う、広範戦・遠隔戦で中国の市場を席捲したい企業

ECモールへの出店支援を
得意領域とする
「パル」を見る

パルのHPで
支援内容を見る

現地での事業拡大支援
現地での出店・事業拡大

F
現地での出店・事業拡大

飲食店や物販店に限らず、IT・金融商品やサロンなど、自社サービスを現地で提供するために法人を立ち上げたり、実店舗を出店したりして事業展開を行う企業をサポートしてくれます。

こんな企業におすすめ

物販以外のサービス拡大を現地で腰を据えて、中国現地密着型で
着実に事業拡大したい大手企業

現地での出店支援を
得意領域とする
「トータルソリューション」を見る

トータルソリューションの
HPで
支援内容を見る

【上記のカテゴリーでそれぞれ選定した会社とその基準】
2022年6月22日時点、「中国進出支援」でGoogle検索して表示されたコンサルティングファーム全て(46社)を調査。その中で日本にも中国にも拠点を持ち、日本人・中国人コンサルが在籍する中国進出支援に対応しているコンサルを選定(11社)。その中から中国進出支援範囲が広いコンサルファームを各カテゴリーに振り分けました。
・ポリスター:支援項目37つ
・パル:支援項目21つ
・トータルソリューション:支援項目21つ